僕らの一瞬の夢~時を越えて素直に生きます~5
警察署(深夜)
母親を保護していると電話を受け、
慌てて駆け込む一葉
母親は父親の暴力、暴言で、一葉が小学5年の時
統合失調症を発症
深夜の徘徊での保護は、3度目である
一葉『お電話頂いた川原ですが・・・』
挙動不審に座る母に一瞬目をやる一葉
一葉『すみません。毎度ご迷惑をおかけして申し訳ありません』
警官a『あのー川原さん、お家の方が、きちんと気をつけておいて頂かないと...警官も暇じゃないのでね!』
警官b『・・・んー、まっ、こんな親じゃ君も大変だね!ろくな仕事には、つけないと思うけど・・・頑張って!!ねっ!、』
馬鹿にした笑みを浮かべる二人の警官
悔しさと、憎しみを押し殺す一葉
一葉『ありがとうございました』
頭を下げ、警察署を出る一葉
溢れ涙を堪えながら
一葉『母さん、帰ろ!』
笑顔で母の手を握る一葉の手は
小刻みに震え、
涙は、堪えても堪えても、溢れるばかりだった
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