僕らの一瞬の夢~時を越えて素直に生きる~9
小児病棟 多目的ホール(昼)
たくさん子供達がそれぞれ遊んでいる
医師『かずま君!電話~!みきちゃん!』
嬉しそうに受話器を受け取るかずま
かずま『よぉ!ミキハウス!!』
みきの声 『かずま!プロ決定や!やったぞ!
コンクール優勝!一葉とかわるね!』
嬉しくて、ずーっとニヤニヤしているかずま
子供達が集まり始める
一葉『かずま?!惚れたやろ~!しかも、
今日は私の誕生日!嬉しすぎるわあ~
ケーキ買ってすぐ行くから!!』
かずま『来んでええよ!バーカ・・・うそうそ!はよ!今すぐ来て!みんな待ってるから!!!』
電話を切るなり、叫ぶかずま
かずま『よっしゃー!!みきと一葉!!プロ決定やって!!今からこっち来るって!!みんなでお祝いしよ!!』
歓声に湧くホール
全員が祝福に湧き、
大きなくす玉を作ったり、飾り付けをしている
いつも以上のテンションで、
大きなケーキを持って入ってくるみきと一葉
一葉『ジャジャーン!!』
みき『プロの漫才師です~』
と、かっこよくポーズを決めるみき
笑ってツッコミをいれるかずま
かずま『はい!はい!どいて!どいて!一葉が見えへん!』
みき『はい・・・すみません・・・
って・・・ちょっと・・・一葉~かずま・・・酷くない?!??!』
一葉『はい!はい!』
全員がこの瞬間、自分の病気の事、子供の病気の事、患者である事、医師である事、ここが病院である事を忘れ、
プロデビューが決まったばかりの二人の漫才を、心の深い深い・・・心の底から楽しんだ!
一葉『明日!また来まあーす』
みき『優勝!のあの一瞬は、一生忘れられへんなあ~一葉と、一生一緒に頑張る!』
子供達と話し幸せそうなみき
一葉『はい!はい!みきさん!帰りますよ~!
PAPAがお家で待ってるよ~!』
幸せそうな二人
見えなくなるまで、手を振り、見送る子供達
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